グラスフェッドとグレインフェッドの育て方の違い
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更新日:2 日前
グラスフェッド(牧草飼育)とグレインフェッド(穀物飼育)は、飼料だけでなく、必要な土地・設備・コスト構造まで異なる「別の生産システム」です。日本の酪農・畜産の主流がグレインフェッドである理由も、グラスフェッドが高価な理由も、この育て方の違いから説明できます。
3行でわかる
グレインフェッド=輸入穀物+牛舎。土地が少なくても安定生産できます。
グラスフェッド=広い草地+放牧+冬の貯蔵。土地と手間が要ります。
価格の差は、この生産システムの差から生まれます。
育て方の比較
グラスフェッド | グレインフェッド | |
飼料 | 自前の草地の牧草・乾草・サイレージ | 購入する配合飼料(輸入穀物) |
必要な土地 | 頭数に見合う広い草地 | 少なくてよい |
飼い方 | 放牧中心(夏)+冬は貯蔵草 | 牛舎中心 |
生産量 | 少なめ・季節で変動 | 多く安定 |
飼料コスト | 天候・草地管理に左右 | 輸入相場・為替に左右 |
日本の飼料自給率は26パーセント(令和4年度概算)。濃厚飼料の87パーセントを輸入に頼る構造の上に、牛舎で安定生産するグレインフェッドの仕組みが成り立っています。
グラスフェッドはその逆で、土地の草だけで牛を養います。輸入飼料の相場に左右されない代わりに、草地の面積と冬の備えという土地への投資が要ります。
なぜ価格が違うのか
グレインフェッドは「効率」の設計です。少ない土地で多くの牛を飼い、一年を通して同じ量・同じ品質を出せます。日本の牛乳が毎日安定して買えるのは、この仕組みのおかげです。
グラスフェッドは「土地」の設計です。1頭あたりに必要な草地が広く、搾れる量は少なく、季節で変動します。同じ1リットルの裏にある土地と手間が違う——それが価格差の正体です。
安いか高いかではなく、何にお金を払っているか。効率の恩恵か、土地と手間の個性か。選び方の軸はそこにあります。
よくある質問
Q. グレインフェッドは悪い育て方ですか。
いいえ。安定供給を支える合理的な仕組みです。日本の食卓はこの方式に支えられています。
Q. 日本でグラスフェッドが難しい理由は何ですか。
頭数に見合う草地の確保と、雪に閉ざされる冬の分の貯蔵草の設計が必要だからです。土地と気候の制約が参入の壁になります。
Q. 牛にとってはどちらが幸せですか。
一概には言えませんが、放牧は牛が本来の行動(歩く・草を選んで食べる)をとれる環境とされ、アニマルウェルフェアの観点から注目されています。
Q. 両方の中間はありますか。
あります。放牧しつつ穀物を補う、仕上げだけ変えるなど、実際の牧場は幅の中にあります。だからこそ生産者の説明の確認が大切です。
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出典
農林水産省 畜産局飼料課「飼料をめぐる情勢」(飼料自給率:全体26パーセント、粗飼料78パーセント、濃厚飼料13パーセント。令和4年度概算)
この記事はミルクデザイン株式会社が作成しています。北海道紋別郡西興部村で、萩原牧場のグラスフェッド生乳から牛乳・ヨーグルト・バター・チーズ・アイスクリーム・ソフトクリームを製造しています。


