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子どもは全脂か低脂肪か

8月9日
読了時間: 3分

更新日:8月22日

「子どもには低脂肪乳のほうが太らなくてよい」という直感は、研究データと食い違っています。子どもの牛乳と体重を調べた28研究をまとめたメタ解析では、全脂肪の牛乳を飲む子どものほうが、低脂肪乳を飲む子どもより過体重・肥満の割合が低いという関連が報告されました(オッズ比0.61)。因果関係は未確立ですが、「低脂肪なら安心」という思い込みは、少なくとも自明ではありません。



3行でわかる


観察研究のまとめでは、全脂肪乳を飲む子のほうが過体重が少ない関連が報告されています。

因果関係は未確立です。「全脂肪にすれば痩せる」わけではありません。

言えるのは、「子どもに低脂肪」を機械的に選ぶ根拠は乏しいということです。



データの中身


2020年に発表されたシステマティックレビューとメタ解析は、子どもの牛乳の脂肪と体格に関する28の観察研究(対象約21万人)を統合しました。

項目

内容

比較

全脂肪乳を飲む子ども vs 低脂肪乳を飲む子ども

結果

全脂肪乳の子どもの過体重・肥満のオッズ比0.61(95%信頼区間0.52〜0.72)

注意点

すべて観察研究。研究間のばらつきが大きい。因果は確認されていない

直感と逆の結果がなぜ出るのか、理由は確定していません。全脂肪乳の満足感が間食を減らす可能性、低脂肪乳を選ぶ家庭の背景、逆の因果(体重が気になる子に低脂肪を選ぶ)など、複数の説明が検討されています。

はっきりしているのは、観察データを見る限り「低脂肪にしておけば太らない」という前提は支持されていない、ということです。



家庭での落としどころ


普通の牛乳(全脂)を基本に選んで構いません。低脂肪への切り替えは、機械的な「安心のため」ではなく、その子のエネルギー全体を見て判断する話です。

子どもの体重が気になる場合、見直す優先順位は、甘い飲み物と間食、活動量、睡眠。牛乳の脂肪率は、そのリストの最初ではありません。



よくある質問


Q. では全脂肪乳を選べば太りませんか。

そうとも言えません。報告されているのは関連であり、体重は食事全体と活動量で決まります。


Q. 何歳からこの話が当てはまりますか。

研究の多くは幼児〜学童が対象です。1歳未満は牛乳を主な飲み物にしないという別のルールが優先です。


Q. 肥満を指摘されている子には。

医師や管理栄養士の個別の指導を優先してください。牛乳の種類より食生活全体の設計が主役です。


Q. 学校給食の牛乳は全脂ですか。

一般に普通牛乳(全脂)が提供されています。家庭で神経質に打ち消す必要はありません。



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出典


Vanderhout SM, et al. Whole milk compared with reduced-fat milk and childhood overweight: a systematic review and meta-analysis. Am J Clin Nutr. 2020;111(2):266-279. doi:10.1093/ajcn/nqz276(PMID: 31851302)

この記事はミルクデザイン株式会社が作成しています。北海道紋別郡西興部村で、萩原牧場のグラスフェッド生乳から牛乳・ヨーグルト・バター・チーズ・アイスクリーム・ソフトクリームを製造しています。

 
 
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