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放牧酪農のメリット

8月10日
読了時間: 3分

更新日:8月21日

放牧酪農とは、牛を屋外の草地に放して飼育する方法です。日本の酪農は牛舎で飼う「舎飼い」が約9割を占めるとされ、放牧は少数派の選択肢にとどまります。牛が自分の足で草を探して歩き回ることは、単なる飼育方法の違いではありません。牛の労働環境と土地の農法そのものを変える仕組みです。



牛は歩き回りながら草を食べる動物です


牛はもともと、一日中歩きながら草をはむ生き物です。放牧酪農では、牛が自分の意思で草地を移動し、群れで行動します。牛舎の中にいれば餌は自動で運ばれてきます。しかし放牧では、牛自身が歩いて餌を探さなければなりません。この本来の行動を妨げないことが、牛にとって自然な労働環境を作ります。スーパーの牛乳売り場でパッケージに描かれた牧場の絵を見るとき、その牛が実際にどう過ごしているか想像してみるのもひとつの選び方です。牛が食べた草は、やがて私たちが飲むミルクの味に直結します。では、その草地はどうやって維持されているのでしょうか。



草地を育てることは土と土地を守る農法です


放牧は、牛を飼うことと同時に草地を管理する農法でもあります。日本の飼料自給率は26パーセントで、濃厚飼料の約87パーセントは輸入に頼っています。一方で放牧酪農は、地域の土と太陽と雨で育った草を直接牛が口にする仕組みです。牛が草を食べ、糞尿が土に還り、それがまた草を育てます。草の根が土壌をしっかりつかむことで、土地は豊かに保たれます。遠くの国から運ばれてくる飼料に頼りすぎないこの循環は、この先も長くミルクを作り続けるための土台です。では、なぜこの方法が主流にならないのでしょうか。



天候に左右され、絞れるミルクの量は限られます


放牧酪農には、自然相手ゆえの制約が伴います。雨が続けば草の伸びが遅れ、日照りが続けば草は枯れてしまいます。牛が歩き回ることで消費するエネルギーも多いのが特徴です。そのため、牛舎で計算された餌を食べる牛に比べて、一頭から絞れるミルクの量は多くありません。効率よく大量のミルクを生産するには向いていないのです。季節によって食べる草が変われば、ミルクの色や風味も変化します。冷蔵庫から出した牛乳をグラスに注ぐとき、その味のばらつきを季節の変化として受け入れることが、放牧のミルクを選ぶということです。明日の朝のトーストに合わせる一杯は、どんな景色の中で作られたミルクでしょうか。



よくある質問


Q. 放牧酪農の牛乳はどこで買えますか 身近なスーパーでも、パッケージに「放牧」と書かれた牛乳を見つけることができます。取り扱いがない場合は、地域の自然食品店をのぞいてみてください。牧場からの直接のお取り寄せを利用するのも確実な方法です。


Q. 季節によって味が変わるのは品質が不安定ということですか 品質が劣るわけではなく、牛が食べた草の変化がそのまま味に表れている結果です。夏は暑さで牛の食欲が落ち、食べる量そのものが減るため、乳脂肪分が下がってさっぱりとした味になります。涼しくなって繊維の多い草をしっかり食べる冬は、乳脂肪分が上がってコクのある味わいに変わります。全国の集乳データでも、乳脂肪分は8月に最も低く、12月に最も高くなります。



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この記事はミルクデザイン株式会社が作成しています。北海道紋別郡西興部村で、萩原牧場のグラスフェッド生乳から牛乳・ヨーグルト・バター・チーズ・アイスクリーム・ソフトクリームを製造しています。

 
 
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