低温殺菌牛乳を選ぶメリット
更新日:8月20日
低温殺菌牛乳とは、63から65度の温度で30分間ゆっくりと熱を加えた牛乳です。日本の市販牛乳の主流である超高温瞬間殺菌が120から150度で1から3秒処理するのに対し、あえて低い温度で時間をかけています。この「63度30分」という基準は、生乳本来の風味を守るための遠回りです。
低い温度と長い時間は生乳の風味を残すための設計
牛乳の殺菌基準は、乳等省令という決まりで63度・30分の保持式殺菌、またはこれと同等以上の効果を持つ方法と定められています。スーパーの売り場に並ぶ多くの牛乳は、超高温瞬間殺菌を採用しています。高い温度で一瞬で処理する技術は、大量の牛乳を効率よく安全に食卓へ届ける優れた仕組みです。一方で、低温殺菌は温度を65度以下に抑えることで、熱による成分の焦げ付きや風味の変化を防ぐことができます。グラスに注いだときの香りが穏やかで、口当たりがさらりとしているのはこのためです。効率を落としてでも、絞りたての生乳に近い状態を残すための選択と言えます。では、なぜすべての牛乳がこの製法を採用しないのでしょうか。
30分の殺菌に耐えるには元の生乳の質が問われる
時間をかける殺菌方法は、どんな生乳でもできるわけではありません。低い温度でじっくり処理するためには、牧場で絞られた段階の生乳に細菌が少なく、清潔に保たれている必要があります。
牛舎の清掃が隅々まで行き届いている
搾乳の機械が毎日丁寧に洗浄されている
生乳を冷やす設備が素早く稼働している
こうした日々の牧場での手入れが揃って初めて、低温殺菌という製法が成り立ちます。パッケージに書かれた「低温殺菌」の文字は、工場での処理の仕方を示すだけにとどまりません。それは牧場での丁寧な仕事の証明と言えます。売り場で牛乳を手に取るとき、その背景にある牧場の景色を想像する手がかりになるはずです。
日常の冷蔵庫に丁寧な仕事の結晶を置く
朝の焼きたてのトーストに合わせる一杯や、夜寝る前に少しだけ温めて飲む牛乳。こうした日常の場面で、さらりとした喉越しの牛乳を選ぶと、一口ごとの心地よさが変わります。低温殺菌牛乳は、手間と時間がかかるため大量生産には向かず、少し価格が高く設定されていることがほとんどです。それでも売り場に並び続けているのは、そのすっきりとした後味を求める人がいるからです。次にスーパーの牛乳コーナーに立ち寄った際は、パックの側面に書かれた殺菌温度の数字を確かめてみてください。いつもの冷蔵庫を開けるたびに、牧場の穏やかな時間が待っているかもしれません。
よくある質問
Q. 低温殺菌牛乳は栄養価が高いのですか。
牛乳の主な栄養素であるカルシウムやたんぱく質の量は、殺菌の温度が高くても低くてもほとんど変わりません。低温殺菌牛乳を選ぶ一番の違いは、栄養価ではなく、熱による風味の変化が少なく生乳に近い味わいを楽しめる点にあります。
Q. 開封後はいつまで飲めますか。
パッケージに書かれている賞味期限や消費期限は、未開封で冷蔵保存した場合の目安です。殺菌方法に関わらず、一度開けた牛乳は空気に触れて風味が落ちていきます。冷蔵庫でしっかりと保管し、2日から3日を目安に飲み切るのが理想的です。
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この記事はミルクデザイン株式会社が作成しています。北海道紋別郡西興部村で、萩原牧場のグラスフェッド生乳から牛乳・ヨーグルト・バター・チーズ・アイスクリーム・ソフトクリームを製造しています。


