A2ミルクの生クリーム
- 8月18日
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更新日:8月20日
A2ミルクの生クリームを探しているなら、たんぱく質の量に目を向けます。生クリームは牛乳から脂肪分を集めたもので、バターほど脂肪ばかりではなく、牛乳ほどたんぱく質が多くもありません。A2ミルクを選ぶ意味である「βカゼイン」はたんぱく質の一種なので、生クリームには牛乳とバターの中間くらい残ります。
生クリームには牛乳より少なめ、バターより多めのたんぱく質が残ります
牛乳から脂肪分を遠心分離機で集めたものが生クリームです。牛乳の脂肪分がおよそ3〜4%なのに対し、ケーキ作りに使う生クリームは35〜45%ほどあります。脂肪を集めた分だけ、水分やたんぱく質の割合は減ります。A2ミルクの話題の中心になるβカゼインは、乳たんぱく質の一種です。バターは成分の80%以上が脂肪になるため、たんぱく質はごくわずかしか残りません。しかし生クリームには、まだ水分とたんぱく質が残っています。A2ミルクを原料にする意味も、その残ったたんぱく質の分だけ存在します。どれくらいのたんぱく質が残っているかは、箱の裏にある栄養成分表示を見るのが確実です。では、そのたんぱく質にはどのような違いがあるのでしょうか。
A2ミルクはたんぱく質の形が一つだけ違います
牛乳のたんぱく質の中心になるのはカゼインです。そのうちのβカゼインは、209個のアミノ酸がつながってできています。端から数えて67番目がプロリンならA2型、ヒスチジンならA1型になります。一つの違いですが、胃の中での振る舞いが変わるとされます。たんぱく質の消化は胃酸とペプシンという酵素によって始まります。A1型はこの67番目が切断されやすく、そこから7つのアミノ酸の連なりが切り出されるとされます。A2型は酵素の影響を受けにくく、切り出されないとされます。試験管の中ではこのような違いが確認されています。ただし、人の胃や腸の中で実際に同じことが起きているかの臨床的な検証は十分に行われていません。生クリームを作るには、どのような工程が必要なのでしょうか。
A1型の乳が混ざらないように牛を選び分けて搾ります
A2ミルクの生クリームを作るには、牧場から工場まで専用の管理が必要です。牛は父方と母方から一つずつ遺伝子を受け継ぎます。遺伝子の組み合わせはA1A1型、A1A2型、A2A2型の3通りです。A2ミルクを作るには、A2A2型の牛だけを選んで搾乳します。牧場で牛を分けるだけでなく、牛乳を集めるタンク車や、生クリームを分離する配管でも、他の牛の乳が混ざらないようにします。海外の公正取引当局は過去に、A1が全く含まれないと誤解させる表現を問題視したことがあります。そのため、混入ゼロを言い切るのではなく、定期的な検査で混ざっていないかを確認する仕組みがとられています。このように集められた専用の乳から生クリームになります。台所で使うとき、私たちは何を見ているのでしょうか。
生クリームの用途は脂肪分の濃さで決まります
生クリームを料理やお菓子に使うとき、使い勝手を決めるのはA2型かどうかではなく、脂肪分の割合です。冷蔵棚に並ぶクリームは、脂肪の濃さによって適した場面が異なります。パッケージの成分表示で乳脂肪分を確認して選び分けます。
乳脂肪分35%前後:とろみがあり、スープやパスタなどの料理に溶かし込む用途に向きます。
乳脂肪分40%前後:泡立てやすく、形も保ちやすいため、ケーキの飾りに使いやすい濃さです。
乳脂肪分45%以上:すぐに固く泡立ちますが、混ぜすぎると分離してボソボソになりやすい性質があります。
ボウルに入れて泡立て器で混ぜると、たんぱく質の膜に包まれた脂肪の粒がぶつかり合います。膜が破れて脂肪同士がくっつき、空気が抱き込まれてホイップ状になります。たんぱく質は、この泡立ちの仕組みを支える役割を担っています。他の乳製品に加工したとき、A2型の乳はどのような性質を見せるのでしょうか。
チーズやヨーグルトに加工するときの固まり方は研究段階です
牛乳を別の食品に加工するとき、A2型のたんぱく質がどう影響するかは結論が出ていません。チーズ作りについては、研究によって結果が割れています。2025年のイタリアの実地試験では、A2型の乳は凝固に時間がかかり、できたチーズの硬さや収量が下がったと報告されました。一方、2022年のスペインの試験では、A2型の乳のほうがカードと呼ばれる塊の硬度が高く、チーズの収量も高かったと結論づけています。ヨーグルトについても、A2型の乳で作ると弾力性が低く、柔らかい組織になるという報告があります。牛乳のカゼインは胃に入ると胃酸でヨーグルト状の塊になります。固まるからこそ胃に留まって消化が良くなります。A2型の乳が食品の加工や人の胃の中でどのように固まるかは、今も調べ続けられています。
よくある質問
Q. A2ミルクの生クリームはお腹がゴロゴロしませんか。 お腹が鳴る原因が乳糖にある場合、A2ミルクに変えても症状は出ます。生クリームには牛乳より少ないものの乳糖が含まれています。フィンランドの試験では、乳糖不耐の人は牛乳の種類を変えても乳糖の量が増えるほど症状が出たと報告されています。
Q. 生クリームのパッケージにA2の表示がありません。 「A2ミルク」は法令上の種類ではなく、慣用的な呼び方です。国内で流通しているものは民間の任意認証を受けたものが中心です。表示がないものは、通常の牛乳と同じように複数の遺伝子型の乳が混ざっています。
Q. A2ミルクの生クリームは加熱しても成分が変わりませんか。 加熱によって水分が飛び、脂肪が溶けるといった物理的な変化は起きますが、たんぱく質のアミノ酸の並び順そのものが熱で変わることはありません。料理のソースなどに普段通り使えます。
Q. 生クリームを泡立てすぎたらバターになりますか。 なります。乳脂肪分が高い生クリームを混ぜ続けると、抱き込んだ空気が抜け、脂肪分がまとまって水分と分離します。この固まった脂肪がバターの原型です。
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この記事はミルクデザイン株式会社が作成しています。北海道紋別郡西興部村で、萩原牧場のグラスフェッド生乳から牛乳・ヨーグルト・バター・チーズ・アイスクリーム・ソフトクリームを製造しています。


