バターの発煙点とは(加熱調理の科学)
更新日:8月22日
発煙点とは、油脂を加熱したときに煙が出はじめる温度のことです。バターは乳固形分を含むため、発煙点は一般的な植物油より低めで、焦げやすい油脂です。焦げの正体は乳固形分で、これを取り除いた澄ましバター(ギー)にすると高温に強くなります。この記事では、その仕組みを整理します。
3行でわかる
発煙点は、油脂から煙が出はじめる温度のことです。
バターは乳固形分があるため植物油より低めで、焦げやすい性質です。
乳固形分を除いたギーにすると、高温調理に使いやすくなります。
発煙点とは何か
油脂を熱していくと、ある温度から煙が出はじめます。この温度が発煙点です。煙が出るのは油脂の成分が分解しはじめたサインで、風味も損なわれていきます。調理では、使う油脂の発煙点より低い温度帯で扱うのが基本です。
なお、バターの発煙点の具体的な温度は、製品や測り方によって幅があり、諸説あります。この記事では数値を断定せず、「植物油より低め」という比較で覚えることをおすすめします。
バターが焦げやすい理由 ── 焦げの正体は乳固形分
バターの主体は乳脂肪ですが、たんぱく質や乳糖などの乳固形分と水分も含まれています。フライパンでバターが茶色くなっていくのは、脂肪より先に、この乳固形分が色づいていくためです。
軽く色づいた状態は「焦がしバター」と呼ばれ、香ばしい風味として料理や菓子に活かされます。一方、黒くなるまで焦がすと苦味が出るため、火加減は弱めが基本です。
高温に強くする方法 ── 澄ましバターとギー
バター | 澄ましバター・ギー | 一般的な植物油 | |
乳固形分 | 含む | 取り除いてある | なし |
加熱への強さ | 低め | バターより強い | 種類により幅がある |
向く使い方 | 弱火・仕上げ | 高温調理 | 揚げ物・炒め物 |
バターをゆっくり加熱して乳固形分と水分を取り除いたものが澄ましバターで、さらに煮詰めて風味を引き出したものがギーです。焦げる原因があらかじめ除かれているため、バターの風味を残しつつ高温調理に使えます。
よくある質問
Q. バターの発煙点は何度ですか。
製品や条件で幅があり、断定できません。植物油より低め、と覚えて弱火中心で使うのが実用的です。
Q. 発煙点が低い油脂は悪い油脂ですか。
いいえ。得意な温度帯が違うだけです。バターは風味、植物油は高温、と使い分けます。
Q. 焦げたバターは食べられますか。
軽い茶色なら焦がしバターとして風味になります。黒く焦げて苦い場合は作り直してください。
Q. ギーはなぜ高温に強いのですか。
焦げの原因になる乳固形分と水分が取り除かれているためです。
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この記事はミルクデザイン株式会社が作成しています。北海道紋別郡西興部村で、萩原牧場のグラスフェッド生乳から牛乳・ヨーグルト・バター・チーズ・アイスクリーム・ソフトクリームを製造しています。


