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パスチャライズの歴史を知るメリット

  • 8月10日
  • 読了時間: 4分

更新日:8月20日

パスチャライズとは、食品の風味を損なわずに有害な微生物を死滅させる加熱殺菌法のことです。フランスの科学者ルイ・パスツールが発明し、彼の名前にちなんで名付けられました。日本の乳等省令では、牛乳の殺菌基準は63度で30分の保持式殺菌、またはこれと同等以上の効果を持つ方法と定められています。私たちが毎日飲む牛乳の安全とおいしさは、150年前の発見から始まっています。



ワインの酸敗を防ぐ技術が食品の安全を変えた


かつてのフランスで、ワインが酸っぱくなってしまう問題が起きていました。パスツールはこの原因が微生物であることを突き止めます。そして、沸騰させずに低い温度で加熱すれば、ワインの風味を残したまま微生物の活動を抑えられることを発見しました。この技術は後に牛乳にも応用されます。熱をかけすぎないことで、生乳本来の甘みや香りを守りながら、安全に飲めるようにする画期的な方法でした。

それまでの牛乳は、搾ったあとにすぐ傷んでしまう飲み物でした。遠くの町へ運ぶことも難しく、飲むとお腹を壊すことも珍しくありません。パスツールの発見によって、牛乳は安全な食品へと生まれ変わりました。150年前のワインを救った技術が、現代の私たちの食卓を支えています。この仕組みは、今のスーパーに並ぶ牛乳にも形を変えて引き継がれました。



殺菌温度の違いは牛乳の風味と日持ちに直結する


現代の牛乳の殺菌方法は、パスチャライズの応用によっていくつかの種類に分かれています。パッケージの裏側の食品表示を見ると、その牛乳がどのように熱を加えられたかを確認できます。

低温殺菌は63から65度で30分加熱する、本来のパスチャライズ法です。低い温度でゆっくり時間をかけるため、生乳に近い風味とサラッとした口当たりが残ります。一方で日本の市販牛乳の主流である超高温瞬間殺菌は、120から150度で1から3秒加熱する仕組みです。高い温度で一瞬だけ加熱することで、日持ちが長くなるのが特徴です。

売り場で牛乳を手に取ったとき、この温度の数字を見るだけで味わいの違いを想像できます。すっきりした甘みを楽しみたい時は低い温度のものを、ストックしておきたい時は高い温度のものを選ぶといった使い分けが可能です。冷蔵庫を開けて、いま入っている牛乳のパッケージの裏側を一度確かめてみてください。明日の朝に飲む牛乳は、どの殺菌方法で作られているでしょうか。



科学の恩恵が毎日の朝食のグラスに注がれている


パスツールが微生物の働きを解明するまで、食品が傷む理由は目に見えない謎でした。温度と時間を細かく調整するパスチャライズの発明は、経験や勘に頼っていた食品の保存を、確かな科学に変えました。

牛乳のパッケージに書かれた殺菌温度の数字は、ただの製造記録ではありません。安全でおいしいものを届けようとした歴史の積み重ねです。朝のトーストと一緒に牛乳を飲むとき、その一杯が手元に届くまでの仕組みを知っていると、味わいも少し違って感じられます。次にスーパーの売り場に立つとき、牛乳のパッケージの裏側から何が見えるでしょうか。



よくある質問


Q. 低温殺菌牛乳は栄養価が高いのですか?

殺菌温度の違いによって、牛乳の基本的な栄養成分が大きく変わることはありません。カルシウムやタンパク質の量はどちらも同じように含まれています。温度による違いが表れるのは、主に風味や口当たり、そして賞味期限の長さです。


Q. パスチャライズ牛乳は温めて飲んでもよいですか?

温めて飲んでも問題ありません。ただし、沸騰するほど熱くすると、せっかくの生乳に近い風味が飛んでしまったり、表面に膜ができやすくなったりします。電子レンジや小鍋で人肌程度に温めると、本来の甘みを感じやすいです。



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この記事はミルクデザイン株式会社が作成しています。北海道紋別郡西興部村で、萩原牧場のグラスフェッド生乳から牛乳・ヨーグルト・バター・チーズ・アイスクリーム・ソフトクリームを製造しています。

 
 
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