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日本人の乳糖不耐はどれくらいいるのか

  • 8月18日
  • 読了時間: 5分

更新日:8月20日

日本人の多数派は、牛乳に含まれる乳糖を消化するのが苦手です。自分だけがお腹が弱い少数派だと思っていると、牛乳を飲むたびに我慢を重ねることになります。乳糖が苦手なのは日本人の標準的な体質です。



乳糖が苦手なのは日本人にとって例外ではなく多数派である


日本人の多数派は、大人になるにつれて乳糖を分解する酵素の働きが弱くなります。冷たい牛乳を一気に飲んだときにお腹がゴロゴロするのは、消化しきれなかった乳糖が大腸に届き、腸内の細菌がそれを分解してガスを発生させるからです。この仕組みは病気ではなく、人の体が成長に伴って変化する自然な過程です。自分のお腹が特別に弱いからだと責める必要はありません。スーパーの牛乳売り場には、乳糖をあらかじめ分解した牛乳が並んでいます。お腹の不調を我慢するのではなく、自分の体質に合う牛乳を棚から選ぶだけで解決できる問題です。朝のトーストに合わせる飲み物を変えるだけで、一日を快適に始められます。しかし、お腹がゴロゴロする原因は本当に乳糖だけでしょうか。



乳糖を減らした牛乳を飲んでも不調になる人が一定数存在する


乳糖を減らした牛乳を飲んでも、明らかなお腹の症状を訴える人が一定数存在します。牛乳でお腹の調子を崩す人は一枚岩ではありません。乳糖不耐と確定診断された人の中には、牛乳の種類を変えることで吐き気や便意切迫が軽減したという報告があります。一方で、自分は乳製品に弱いと感じていても検査では乳糖不耐でなかった人たちは、牛乳の種類を変えても飲んですぐにお腹の張りやガスの症状が出ました。お腹がゴロゴロする原因は乳糖だと思い込んでいると、本当の理由を見落とすことになります。乳糖を原因としない消化器症状を発現する人がいるという事実は、牛乳選びの基準を変えます。



たんぱく質を足すこと自体がお腹の不調を招くことがある


特定のたんぱく質が犯人だと思われていた症状が、調べると別の成分によるものだった例が消化器の分野では実際にあります。小麦のグルテンを避けている人を対象にした試験では、グルテンを足したときも乳清たんぱく質を足したときも同じように症状が悪化しました。別の試験では糖質を負荷したときのほうがグルテンよりも症状のスコアが高く出ました。たんぱく質を足すこと自体がお腹の不調を招くことがあります。牛乳を飲んで調子を崩すとき、それが乳糖によるものか、たんぱく質によるものかを区別することは簡単ではありません。お腹の不調の理由を探るには、消化の仕組みを知る必要があります。



牛乳は胃の中で固まるからこそ消化が良くなる


牛乳のたんぱく質であるカゼインは、胃に入ると胃酸によってヨーグルト状の塊に変わります。牛乳は胃の中で固まるから消化されにくいと誤解されがちですが、実際は全く逆で、固まるからこそ消化が進むのです。胃の中でいったん留まることで、胃酸や消化酵素がじっくりと働きかけます。たんぱく質の消化は胃から始まるプロセスです。胃酸によってペプシノーゲンがペプシンに変わり、たんぱく質の内部の結合を切って細かくしていきます。その後、十二指腸で膵臓からの酵素が働き、最終的にアミノ酸やオリゴペプチドとして吸収される仕組みです。これを知ると、牛乳をゆっくり飲む理由がわかります。



牛乳の種類を変えてもお腹の不調がすべて消えるわけではない


近年話題になっているA2ミルクは、特定のたんぱく質の構造に違いを持つ牛乳です。通常の牛乳に含まれるA1型のたんぱく質は、消化酵素で切断されやすく、特定のペプチドが切り出されるとされます。これが体に影響を与えるという仮説はあるものの、試験管の中での確認にとどまるのが現状です。実際に人の胃や小腸でそのペプチドが生成され、体に作用するかどうかの臨床的な検証は十分に行われていません。乳糖不耐の人を対象にした試験では、乳糖を除いたタンパク質分解済みの通常乳は、A2ミルクよりもよく耐えられたという結果が出ています。冷蔵庫を開けて牛乳を手に取るとき、自分の体に本当に必要なのはどの選択肢でしょうか。



よくある質問


Q. 乳糖不耐症かどうかを自分で確かめる方法はありますか? 医療機関での呼気水素検査などで確定診断を受けることができます。自己判断で乳糖不耐だと思っていても、実際には別の原因でお腹が張っている場合も少なくありません。気になる症状が続くときは、まず医師に相談してください。


Q. 乳糖を分解した牛乳は普通の牛乳と味が違いますか? 乳糖が分解されてブドウ糖とガラクトースになるため、普通の牛乳よりも強い甘みを感じます。砂糖を加えているわけではありません。甘さが口に合わない場合は、無理に飲まずにヨーグルトやチーズを選ぶのも一つの方法です。


Q. 温かい牛乳ならお腹が痛くならないのはなぜですか? 冷たい牛乳を一気に飲むと、胃腸が刺激されて動きが活発になり、消化不良を起こしやすい状態になります。温めてゆっくり飲むことで、胃腸への負担を和らげる効果があります。乳糖そのものが減るわけではありません。


Q. ヨーグルトやチーズならお腹が痛くなりにくいのは本当ですか? 発酵の過程で乳酸菌が乳糖の一部を分解するため、牛乳と比べて乳糖の量が減っています。また、チーズの製造工程では乳清と一緒に乳糖の多くが取り除かれます。牛乳でお腹が鳴る人でも、発酵乳製品なら食べられることが多いです。


Q. A2ミルクを飲めばお腹がゴロゴロしませんか? A2ミルクにも乳糖は含まれる成分です。乳糖不耐の人がA2ミルクを飲んだ場合、乳糖の量が増えるほど症状が増えるという試験結果が報告されました。乳糖が原因でお腹を下す人にとって、A2ミルクが根本的な解決になるわけではありません。



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この記事はミルクデザイン株式会社が作成しています。北海道紋別郡西興部村で、萩原牧場のグラスフェッド生乳から牛乳・ヨーグルト・バター・チーズ・アイスクリーム・ソフトクリームを製造しています。

 
 
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