バター大さじ1は何グラムか ── 計量の目安
更新日:8月20日
バターを大さじ1杯すくったときの重さは、すくい方やバターの温度によって変わります。計量スプーンは体積を測る道具であり、重さを量る道具ではないからです。バターの計量でレシピが狂うのは、料理の腕のせいではなく、体積と重さという単位の違いにあります。
計量スプーンは重さではなく体積を測る道具である
大さじは空間の大きさを測る道具です。水や醤油のような液体であれば、スプーンの縁まで注ぐことで常に一定の量が量れます。しかし固形のバターはそうはいきません。
冷蔵庫から出したばかりの硬いバターをスプーンに押し込むと、見えない隙間がたくさん生まれる構造になっています。逆に、室温に戻して柔らかくなったバターを隙間なくすりきりに詰めると、同じ大さじ1でも中に入る量は多くなります。
レシピにグラムで指定されているバターを大さじで測ろうとすると、この隙間の分だけ分量が狂う原因です。重さを正確に知りたいときは、計量スプーンを使わずに直接量りにのせるのが確実です。手元の道具が何を測るものなのか、一度見直してみます。
バターの重さは乳脂肪と水分の密度で決まる
バターの重さを根本で決めているのは、その成分の比率です。乳等省令では、バターは乳脂肪分80.0パーセント以上・水分17.0パーセント以下・大腸菌群陰性と定められています。
脂肪は水より軽い性質を持っています。そのため、水と同じ感覚で大さじ1杯をすりきっても、水とは重さが同じになりません。水分の多い調味料と、脂肪分が大部分を占めるバターを同じスプーンで計量すると、重さの感覚にズレが生じる仕組みです。
料理の仕上がりを左右するのは、スプーン一杯の見た目の量ではなく、生地やソースに溶け込む乳脂肪の重さそのものです。だからこそ製菓のレシピは体積ではなくグラムで書かれています。次にレシピを読むときは、単位に込められた意図を読み取ります。
季節で変わるバターの硬さを計量の手がかりにする
バターの硬さや性質は、季節や牛が食べる草によって変化するものです。私たちミルクデザインが作るグラスフェッドバターを例にとると、青草を食べる夏にはすっきり軽やかで黄色みを帯びます。一方、貯蔵草を食べる冬には乳脂肪が乗ってコクが増し、濃厚な仕上がりです。色は白に近づき、草の香りは穏やかになります。
冬のコクが増した硬いバターを無理に大さじでえぐり取ろうとすると、スプーンの中に空洞ができ、実際の重さは軽くなってしまう構造です。夏のバターと冬のバターでは、包丁を入れたときの手ごたえが異なります。
硬いときは無理にスプーンに詰めず、包丁で切り出したブロックのまま量りにのせるのが簡単です。季節の移ろいを指先で感じながら、そのままの重さを確かめてみます。
よくある質問
Q. レシピに「バター大さじ1」と書かれているときはどうすればいいですか そのまま大さじの計量スプーンを使います。レシピの作者も体積を基準にしているため、室温で柔らかくしたバターをスプーンの空間に隙間なくすりきりで詰めます。
Q. グラムで書かれたバターを大さじで代用して計れますか 代用せずに量りを使います。グラムは重さの単位であり、大さじは体積の単位です。バターの温度やすくい方で簡単に誤差が出るため、味の仕上がりが変わる原因になります。
Q. 冷蔵庫から出したばかりの硬いバターを大さじで量る方法はありますか 包丁で細かく刻んでからスプーンに詰めるか、少しだけ温めて指で押せる柔らかさにしてからすりきります。硬いまま押し込むと隙間ができて正確に量れません。
Q. 有塩バターと無塩バターで大さじ1の重さは変わりますか ほとんど変わりません。家庭の調理で大さじ1杯を量る程度の体積では、塩分の有無による重さの違いを気にする必要はありません。
関連する用語
この記事はミルクデザイン株式会社が作成しています。北海道紋別郡西興部村で、萩原牧場のグラスフェッド生乳から牛乳・ヨーグルト・バター・チーズ・アイスクリーム・ソフトクリームを製造しています。


